音楽シーンを作ること=仲間を作ること
キャビキュリでは2021年にスタートして以来これまで東京の音楽シーンを活性化するため、幅広く活動してきました。そしていま、「『音楽シーンを作ること』とは何か」を改めて考えています。
音楽シーンを作ること。それはもしかしたら、「仲間を作ること」なのかもしれない。
音楽シーンは、音楽を作る「ヒト」がいなくては存在できません。情報が飛び交い、人や物が溢れかえるこの世の中で、何か見えないものをクリエイトするには、人と人が結びつくこと、そしてそれにはきっかけが必要です。「日本、東京という都市の魅力を発信する」にも、まずそこに住む人が心地よいと思える空間でクリエイトできる、それを応援したり、応援してもらえる環境を整えていく必要があります。そんな中で、わたしたちが考える次のステップは、「若手音楽家育成」です。
とはいえ、つい最近まで「若手」だった中堅音楽家の私たちも、支える側でありながら、同時にともに育ち合う存在でもあります。私たち自身も仲間が必要です。なので、これは若手支援なのだけれども、私たちにとっても仲間 “探し”、仲間 “つながりあい” でもあるのだなと思っています。
このプロジェクトは、キャビキュリによる若手音楽家支援の長期プログラムです。ドイツの現代音楽最前で活躍する打楽器奏者、渡邉理恵率いる現代音楽アンサンブル、デヒオ(DEHIO)をゲスト講師に迎え、キャビキュリメンバーと共に学びをサポートします。プログラムは「演奏家コース」と「作曲家コース」の二つを設け、演奏家と作曲家が実践を通じて協働しながら学び合う場を提供します。第一期は2025年8月、第二期は2026年3月にそれぞれ数日間の集中プログラムとして実施され、その間の期間も含めてクリエイションのプロセスを段階的に支援します。
詳細は下記もしくは、こちらから。
第一期(ワークショップ):2025年8月19日(火)〜21日(木)
第二期(リハーサル):2026年3月1日(日)〜3日(火)
成果発表(コンサート):2026年3月4日(水)
打楽器スタジオSHINKI【東京パーカッション】(東急東横線「祐天寺」徒歩2分)
トーキョーコンサーツ・ラボ(東西線「早稲田」徒歩6分)
渡邉理恵(打楽器奏者、DEHIO)
ジョン・キュサン(クラリネット奏者、DEHIO)
中山加琳(ヴァイオリン/ヴィオラ奏者、DEHIO)
渡辺裕紀子(作曲家、Cabinet of Curiosities)
森紀明(作曲家、Cabinet of Curiosities) ほか
演奏家コース(管・弦・打楽器/4名程度)
作曲家コース(2名程度)
※いずれのコースも受講料はかかりません。
※成果発表コンサート出演時には所定の謝礼(演奏料、作曲料)をお支払いします。
カローラ・バウクホルト:《Hirn und Ei》(4 パフォーマー)
カローラ・バウクホルト:《Geräusche》(2 パフォーマー)
ニコラウス・A・フーバー:《フィンガーカプリッチョ》(2 打楽器)
山本裕之:《テクスタイル・テクスツ》(クラリネット、ヴィオラ)
渡辺裕紀子:《精緻な都市》(フルート、クラリネット、ヴィオラ)
ティエリー・ティドロー:《STYROPORÖS》(ヴァイオリン、チェロ、クラリネット、フルート、パーカッション)
夏田昌和:《二重にされた昔の歌》(2クラリネット、ヴィオラ、チェロ、ヴィブラフォン)
ジョルジュ・アペルギス:《Requiem Furtif》 ヴァイオリン、拍子木
日本で活動する、音楽を専門的に学ぶ学生や音楽大学を卒業したばかりの主に20代の若手演奏家・作曲家、および彼/彼女らと同等の実践的な演奏・作曲経験を有する音楽家を対象とし募集します。若手音楽家を優先的に歓迎しますが、年齢制限は設けておりませんので、意欲のある方の応募をお待ちしております。
第一期および第二期の全日程に参加可能であること
以下のいずれかでご応募ください。
https://forms.gle/iYLjRwRFmj5XF6iY8
宛先:cabi.curi.coc@gmail.com
件名:Cabicuri Academy 2025 応募書類 提出
名前、メールアドレス、希望コース(演奏家コースの場合、楽器名をお書き添えください)、ご自身の活動がわかる経歴やプロフィール、 演奏や作品を聞くことが出来るウェブサイトや「YouTube」、「SoundCloud」などのリンクをまとめた任意の応募書類を添付でお送りください。
2025年6月15日(月)午後11時59分(日本時間)
※選考結果は 2025年7月1日までに 応募者全員に通知いたします。
文化庁文化芸術振興費補助金(舞台芸術等総合支援事業(芸術家等人材育成))
独立行政法人日本芸術文化振興会
小型打楽器は私物をご持参いただく場合があります。
応募に関する質問や不明点は、上記メールアドレスまでお問い合わせください。
提出された応募書類は、審査目的以外には使用いたしません。
ゲストアンサンブル:DEHIO(デヒオ)
2020年打楽器奏者・渡邉理恵が、ドイツ・ノルトライン=ヴェストファーレン州を拠点に現代音楽音楽シーンを支える中堅演奏家、キュサン・ジョン(Cl.)、コンスタンティン・ヘルツォーク(Cb.)、ラモン・ガルデラ(Perc.)、松浦芳宜(Trb.) 、中山加琳(Vl.)と共に結成したアンサンブル。演奏家、作曲家、聴衆そして地域と共に音楽を未来へ紡ぐべく、同州にゆかりある作品の初演・再演を中心に活動を行う。アンサンブル名はドイツの美術史家・美術遺産ハンドブック著者ゲオルク・デヒオによる。